Chapter II was opened...
by BURZER
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Black Metalな話。

今回は視点を変えて”Black Metalな話”を、ジャケットを念頭に置きつつ記事にしよう。その裏側にはやはり濃い物語が隠されているのである。

ABSURD/Asgardsrei
b0049940_17930100.jpgドイツのNSゴッドのABSURDによるNS-Black Metalの金字塔的MCD。では、早速その裏舞台を覗いてみるとしよう。ここに収録されている音源はABSURDのメンバーの良からぬ噂や秘密を暴露していた当時14歳のSandro Beyerを集団で呼び出し、発作的に殺害・証拠隠滅を図った件で懲役刑を受けたメンバー(Hendrik,Sebastian/殺害当時17歳)が仮出所中に作成したもの。そして、このMCDはIG FARBEN Produktionなるレーベルからリリースされたわけであるが、これはNo Colours Recとの噂が一部でたっていた(真偽不明)。さておき、ここからが凄いのであるが、このMCD発売後数ヶ月にドイツ政府が動き出しNo-Colours Recを始め関係機関に捜索のメスが入ることになる。それもそのはず、ドイツは戦後の反省から憲法忠誠-ナチズム(思想)を徹底的に排除している国であるにも関わらず、ブックレットの内容からしてヒトラー万歳を謳っており、政府の目に留まることは必至だったわけである。
b0049940_17114678.jpgここからはその後の話:家宅捜索により収集された証拠は違法捜査による証拠として、大々的な訴訟には発展しなかったが、この一件でHendrikの仮出所は取り消されることになる。しかし、Hendrik自身はアメリカに国外逃亡を図る。結局はアメリカ当局に逮捕・送還され、刑期も過重・延長。現在も刑務所暮らしを送っている。もっとも、思想・良心の自由が認められないことはおかしいとして(身柄引き渡しの際、国外逃亡の罪しか焦点とされなかった/難民認定申請も却下)、Hendrik Moebus.comが発足されている。
もう一つのジャケットは、殺害したSandro Beyerの墓をジャケットにしてしまったThuringian Pagan Madness。内部にも”One day the world will know that Adolf Hitler was right”という記載がされており、当時は実に過激極まりないバンドであった。


BURZUM/Det som engang var
b0049940_17121961.jpgこのアルバムの裏舞台はご存知の方が多いのではないだろうか。当初は1st-S/Tと同じくDeathlike Silence Prodからリリースされる予定であったが、Euronymousの怠慢(ex.「BURZUMの1stアルバムをリリースする際、ローンを組まなければならないところ、奴は自分で努力しないで俺から借金しやがった。それどころか、そのアルバムを完売した際、それで得た金を再プレスする費用に充てず、あるいはその金を俺に返さずに奴個人の借金返済に充てやがった。奴がしたことといえばそのでっかい尻を自身の店(Helvete)に置いてコーラやカボッブを飲み食いしていただけだから、奴やDSPが破綻するのも時間の問題だったのさ」Varg談)や自分勝手さ(ex.曲のタイトルを勝手に変更する)に呆れたVargが自身で新たに創ったレーベルCymophane Prod(before:Burznag)から950枚限定でリリースされたアルバムがこのアルバムである。
見ての通りジャケットの印刷が濃く、ロゴも昔のものを使用している点が特徴的。

DSPに触れたので、ここでDSPからリリースされたジャケットに纏わる話をしよう。そもそもDSPは、Anti-Scott Burnsのロゴを筆頭に、トレンドになりつつあったデスメタル(“死”について歌っているのに誰も死なない=偽物)を撲滅するかわりに”Evil”なLP/CDをリリースすることで、人々を恐れかせることを目的にEuronymousが設立したレーベルである。
b0049940_17153585.jpgさて、今回その中で特に採り上げたいのは名盤MAYHEM/De Mysteriis Dom Sathanas。「Century Media盤は青く、DSP盤は紫のジャケで歌詞が付いているんでしょ?」と思った方、残念でした(笑)。確かに関連する事柄でもあるのだが、まず述べたいのはDSP盤にもオリジナルが存在するということである。それでは、オリジナル盤とはどういうものかというと、ジャケットは紫なのだが、①歌詞カードはなく、②裏ジャケにバーコードが無いのである。くれぐれも騙されないように注意しよう。
では、裏舞台を覗いてみることにする。Dead(Vo)の自殺によりAttila(ex.Tormentor/Euronymousがいたく惚れ込んでいたようだ)をSession-Voに迎えるという時点ですでに尋常ではないが、レコーディングメンバーであったCount(aka.Varg/Ba)がレコーディング後にEuronymous(Gt)を殺害したことで、益々血生臭い名盤となってしまったのは周知の通り。ここからが本題なのであるが、オリジナル盤も含め、クレジット上にはEuronymousとHellhammerしか印刷されていない。このせいで、BaはHellhammerが録音し直したという噂が一部で立ち始めるのだが、これはガセネタである。b0049940_17173522.jpgすなわち、クレジットに二人以外記載されなかったのは、Euronymousの両親が、Hellhammerに、Countと並べて記載するのであればこのアルバム自体の発売を拒んだことに起因する。そこで、意図的にCountをクレジットから外したというわけである。
なお、こちらが、Deadの自殺写真をジャケットにしてしまった超有名Bootleg-Dawn of the Black Hearts。裏舞台はよく知られているのでここでは省略する。

Graveland / Thousand Swords
このバンドもどこから手をつけてよいかわからないほどのなかなか語られることのない裏舞台が存在するのである。
b0049940_17191355.jpg「Thousand Swords」から見てみよう。UGな世界で売れまくったGravelandの音源に興味をもったのが大手レーベルOsmose Prod,Nuclear Blast,Lethal Rec。このうち、Lethal Recが一番大金を積んだのか定かではないが、当初のリリース予定元であったNo Colours RecをボイコットしてLethal Recと契約を結んでしまう。意見や視点の違いを理由にリリース直後にこのレーベルから離れることになるのだが、これによって、オリジナルのThousand SwordsはLethal Recからリリースされることになった。これで終わったわけではない。b0049940_17202445.jpgすなわち、このような過程を経てリリースされたThousand Swordsであったが、このリリースを良しとしない者がAnti-Lethal Recとして翌年にまたThousand Swordsをリリースすることになるのである。記憶が正しければこの一件、あるいは裏から圧力があったのか、Lethal Recのリリース-リストからThousand Swords(LRC-21)が削除されていたはずである。No Colours Recが名前をAnti-Lethal Recと変えてリリースしたのか、Darken自身の意思で再リリースしたのか、確認することはできない。現在はNo Colours Recから何の問題もなかったのかの如くリリースされているがこの1枚にはこのような逸話が隠されているのであった。
Gravelandに纏わる話はまだ終わらない。昨年自殺した元メンバーのKarcharoth追悼の意味も込めて(?)Infernum/Farewellが今年リリースされたのはご存知の方が多いであろうが、「If we were sorry it would be just because he died from his own hands, not ours…」という歌詞カードに記載されている追悼文に”?”と思われた方は果たしているだろうか?KarcharothとGravelandの関係を知ればその理由が分かるはずである。
b0049940_17253998.jpg‘94に加入したKarcharothであったが、3rd-Following the Voice of Bloodから完全に姿が消えている。そう、ここに答えがあるのである。
ほぼ同時期にKarcharothInfernum/ Taur Nu Fuin(Darkenも参加)をリリースしているわけであるが、このアルバムも実はNS思想が漂うCDであったため、ポーランド政府が目を付け始めるようになった。また、CDだけに留まらずKarcharothは破壊活動や他のバンドに脅迫を行なっており、これが徐々にDarkenを悩まし始めるのであった。さらには、思想面において、右翼的な思想を有していた時は同調していたわけであるが、「毎週考え方を変える」と表現されるように考え方がころころ変わり、終いには左翼的な思想を持つようになってしまう。と同時にAnti-Graveland活動を始める始末。’97にKarcharothは自閉症により病院生活をおくるようになったわけであるが、これらのKarcharothの全ての行為が元でFollowing the Voice of Bloodのリリースが延期される。
そう、Karcharothは最終的には”殺したいぐらいに”憎むべき存在になっていたわけである。


と当初は端的にまとめ、他のバンドのジャケットについても色々取り上げる予定であったが予想以上に文量がおおくなってしまった(苦笑) いつかわからないが気が向けば将来とりあげてみようと思う。

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by BURZER | 2005-09-15 23:45 | 番外(Metal)
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